木製家具のホルムアルデヒドについて
木製家具のホルムアルデヒドについては、以下をご確認ください。
■ホルムアルデヒドとは
シックハウス症候群の原因物質の1つにホルムアルデヒドがあります。ホルムアルデヒドとは、家具や建築資材、壁紙を貼るための接着剤などに含まれている化学物質の1つです。ホルムアルデヒドは複合木材を使った家具や建築資材などから少しずつ室内に放散されます。このホルムアルデヒドに汚染された室内に人がいると目や気道に刺激を感じることがあります。
こうしたホルムアルデヒドの室内濃度については、厚生労働省が室内濃度が0.08ppm(※1)相当以下(100μg/m3以下)が健康上望ましいという指針を設けています。
※1 百万分率のことでparts per millionの略
■無印良品のホルムアルデヒド対策
無印良品は木製家具におけるホルムアルデヒドに対して、以下のような対策を行っています。
<ホルムアルデヒドができるだけ少ない材料を使用>
合板、積層材、MDF、パーティクルボードといった複合木材については、ホルムアルデヒドの放散量を確認し、一定の基準を設け、放散量の少ないものを選定しております。
<産地からお客様の手元に届くまでホルムアルデヒド吸着・分解シートを使用>
産地で商品が梱包されてからお客様宅へ商品が届く前までの間に特に多くのホルムアルデヒドが放散されています。狭い梱包の中ではホルムアルデヒドの逃げ場が少なく、再度材料に吸着することがあります。この再吸着を減少させ、材料が持つホルムアルデヒドを産地からお客様のもとに届くまでにできるだけ吸着・分解させるために木製家具の梱包内にホルムアルデヒド吸着・分解シート(※2)を入れています。これによって、お客様のお手元に届いたときにホルムアルデヒドの濃度を低下させています。
また、商品の主要部材に複合木材が使われている場合、使用材料の制限だけでなく、商品を大型チャンバー(※3)に入れ、製品全体から放散されるホルムアルデヒドの放散量を測定しています。
※2 ホルムアルデヒド吸着・分解シート:アイシン精機(株)と共同開発
※3 家具などそのものを測定用の部屋に入れ、製品全体から放散されるホルムアルデヒドの濃度を測定する方法
大型チャンパーの測定条件
-測定方法:大型チャンバー容積:約24m3、放散時間:20時間、換気回数:0.5回/h
-すべての木製家具を大型チャンバーで測定しているわけではありません。複合木材の使用量の多いものや、主力サイズを代表として測定しています。
-測定はお客様に届く状態と同じ流通経路(梱包、保管状態)のものから抜き取っているため、販売開始後に行っています。
■ホルムアルデヒドの表現方法
測定結果によって最も放散量の少ないものがF☆☆☆☆となり、F☆までのランクに分けることができます。この表示は日本農林規格(JAS)に基づくものですが、MDFやパーティクルボードは日本工業規格(JIS)によってF☆☆☆☆からF☆☆のランクに分けることができます。無印良品ネットストアでは、木製家具の商品情報(仕様・サイズ)にこれらを表記しています。
<材料のホルムアルデヒド放散量による区分>
区分 | 測定値(平均) | 最大値 | 使用の状況 |
F☆☆☆☆ | 0.3mg/L以下 | 0.4mg/L以下 | 使用 |
F☆☆☆ | 0.5mg/L以下 | 0.7mg/L以下 | 使用 |
F☆☆ | 1.5mg/L以下 | 2.1mg/L以下 | 不使用 |
F☆(合板のみ) | 5.0mg/L以下 | 7.0mg/L以下 | 不使用 |
ホルムアルデヒドに関してのご注意
日常の生活空間でホルムアルデヒドをどの程度に抑えていればよいかは、厚生労働省の室内濃度0.08ppm以下という指針値がありますが、部屋をしめきっていれば濃度は上昇します。
0.08ppmの環境を常時保つためには定期的な換気が必要です。新しい家具を家に入れたとき、家を新築、リフォームして初めての夏を迎えたときなどは、特に室内濃度が上昇しやすい傾向にありますのでよりこまめな換気をおすすめいたします。
※化学物質に過敏な体質のお客様、または化学物質に過敏な体質のご家族がおられるお客様へ
ホルムアルデヒドに限らずシックハウス症候群に該当する化学物質も、人によって受け入れられる許容量が異なります。長期間ホルムアルデヒドにさらされることによる人体への蓄積量が許容量を超えたときにアレルギー症状が発症されます。したがって0.08ppm以下のわずかな濃度であっても反応する体質の方もいらっしゃいます。
原材料にホルムアルデヒドを含有しない場合でも、微量の混入や付着が考えられることや、実際の室内環境では家具以外のさまざまな製品や要因が複合されるため、室内濃度を保障するものではありません。また、収納家具の収納内部の濃度を保証するものではありません。
化学物質に過敏な体質のお客様、または化学物質に過敏な体質のご家族がいらっしゃるお客様、今までに接着剤や塗料などで目がチカチカしたりのどや呼吸に異常を感じるなどの症状があったお客様は、わずかな濃度であってもお体が反応する場合が考えられます。
今後もホルムアルデヒドの放散量の低減、またはノンホルムアルデヒド材料に切り替えるなどの努力を積極的に継続していきます。