上手な洗濯のポイント(クリーニング)
衣料品をクリーニングに出す際は、洗濯表示記号に従って適切な処理を行うことがポイントです。詳しくは、以下の洗濯表示記号をご確認ください。
■商業ドライクリーニングに関する洗濯表示記号
<ドライクリーニング処理について>
表示にある「パークロロエチレン」は、日本では環境などの問題で最近あまり使われていませんが、海外ではまだ一般的に使われることの多い有機溶剤です。
日本で使われている有機溶剤は「石油系」が主流ですが、洗浄力も、その反面にある製品に与えるダメージも、共にパークロロエチレンのほうが強くなります。
これらのドライ溶剤では、ボタンなどの付属品やプリント加工の染料が溶けたり、表面コーティングした生地が劣化したりすることがあるため、ドライクリーニングできない製品もあります。
<クリーニング後の保管について>
クリーニング後の製品に被せてあるビニール袋は、お店での保管や持ち帰るときの一時的な汚れを防止することが主な目的です。ビニール袋を被せたままで保管を続けると、ホコリが付着したり、室内にただようガスなどの影響で変色することがあるため、家に持ち帰った後は専用の不織布カバーなどにかけ替え、通気性をよくした状態で保管してください。
■商業ウエットクリーニングに関する洗濯表示記号
<ウエットクリーニング処理について>
「ウエットクリーニング」とは、従来からクリーニング店で行われてきた方法のことです。
簡単に言えば、家庭での水洗い洗濯をクリーニング店で行うことを指しますが、取り扱い表示で水洗い可能な製品はもちろんのこと、水洗いを禁止している製品でもプロの技術と設備によってクリーニングが行われることもあります。
ドライクリーニングは色落ちや型崩れなどがしにくいメリットがありますが、汗や飲料などの水溶性汚れは落ちにくいため、このような汚れが強いときはウエットクリーニングが適しています。平成28年以降の洗濯表示記号では、このウエットクリーニングが可能かどうか、またその洗濯力の強さについても記号で表されるため、依頼者もお店も安心してクリーニングすることができます。部分的な汚れは、ウエットクリーニングではなくシミ抜きをするほうが適切なときもあります。まずはクリーニング店にご相談ください。
関連FAQ:洗濯表示について知りたい(平成28年12月以降)